not enough

欲しがって ケモノになって

唐突ですが「雨のMelody」で妄想をします。×小瀧望

本当に唐突だなって自分でも思うんですけど、昨日シャワー浴びてる時になんとなくキンキ口ずさんでたら雨のMelodyってめっちゃ浮気ソングに聞こえるな?!って思って妄想しました(ただ39を死ぬほど聞いていた影響で雨メロが終わると続けて勝手に薄荷キャンディーのイントロが(脳内で)再生されて急にピュアになるから罪悪感がひどかった)。けっこうガチトーンでリアルに考えた結果、なかなかの傑作が生まれました。


・主人公は、小瀧望(さすがリア恋枠)
・年下。女の方が3つ上。(自分設定)
・小瀧は浮気相手で、小瀧もそれを分かってて付き合ってた
・でも実は本気になってて、彼女の方も本気になりかけてたんだけど何かしらの理由で本来の男の方に戻る決意をした
・基本あの濡れた子犬みたいなハの字眉毛(イケメン演じる時によくする顔)で脳内再生してください

 

好きだよ 壊したいくらい

夢中で きみを抱いたね
好きだよ 今でもリアルさ
きみからもらったキスは

なんとなくこれが最後だと思って、お互いを刻みつけるようにして抱き合った夜。目が覚めるとやっぱりきみはいなかった。いつもならぼくが先に出るのに。初めて一人のベッドを味わった。うす暗く雨が打ちつける窓の外を見つめながら、うわ言みたいに「好きやで」と言葉を漏らす。きみのくれたキスが残っている唇に触れたら、まだ少し熱かった。

 

Ah きみのウワサ 気になってた
次の彼のことも 聞いたよ
なぜ あの日 きみがいちばん
淋しかった夜に
ぼくは近くにいてあげなかった

嫌でも耳に入るきみの噂。みんなは「次の彼」と言うけど、その男とずっと一緒にいたことをぼくだけが知っている。ぼくとは指輪もお揃いにして、ぼくのあげた香りも纏ってくれたのに、どうしてきみは彼のことを誰にも言わなかったの?あの夜、きみが彼のことで泣いているってわかってたけど、行きたくなかった。悔しくて。ぼく以外に感情を揺さぶられるきみを見たくなかった。でも、ぼくにしか言えなかったなんて。

 

雨はギターの涙と叫び
悲しみだけ 包んでく
過ぎた時間はもう戻せない
それはそうさ 確かに そうだけど

きみがいつも聞いていた曲。「ギターの音が悲しい」と言っていたけど、今になってやっとそれに気がついた。初めて、泣く音に聞こえた。過ぎた時間はもう戻せない、それは確かにそうだけど。分かっているのに、あの日が最後だとぼくもそう決めたけど、今だけ時計を少し戻してもいいかな?

 

好きだよ 誰にも内緒で
最後に 呼び出したよね
戸惑う頬に 触れたのは
温もり 覚えたくて

来てくれるなんて思わなかった。もう新しく歩み始めたきみは、ぼくを目の前にして戸惑いを隠せていなかった。ごめん、と下唇を噛む姿に我慢できなくて、震える頬に手を伸ばした。きみは顔をあげてくれなかった。ああ、もうきみはぼくを見てくれないんだね。じゃあせめて、この頬の温もりだけはこの手に残しておくことだけ、許して。

 

Ah 雨に煙る駅の前で
不意にきみと すれ違ったよ
ずっと 会わないようにしてたのに
忘れようとしたのに
きみの香りに凍りついてたよ

あの日と同じ雨の日、その香りとすれ違った。間違うはずもない、ぼくが贈った香りだから。「なんで、」会わないようにしたのに。忘れようとしたのに。ぼくのいないところできみは、ぼくを纏っていたなんて。人の記憶を呼び起こす一番の起因は「匂い」だと聞いた。走馬灯のように蘇るそれまでの日々に、ぼくはしばらくその場から動けなかった。

 

雨はギターの涙と痛み
強がりまで 濡らしてく
ぼくを大人にしたのはきみさ
こんなつらい孤独や 淋しさで

ああ、僕を打つ雨は、あの曲のギターの音みたいだ。悲痛な音をしている。必死に忘れようとしていたぼくの強がりを芯まで濡らしていく。こんなつらい孤独も、淋しさも、きみが居なくなるまで知らなかった。「子供ね」っていつも笑ってたきみが居なくなってからぼくは、少し大人になったよ。

 

Ah 捨てずにいたペアリング
明日 森の奥に隠そう
でも ぼくはきみをこころに
しまっておくだろう
モノや形にできない姿で

細くシンプルなシルバーリング。裏には二人のイニシャル。ぼくたちの間にこんな拘束品があったなんて、馬鹿らしい。きみはいとも簡単にその輪をくぐり抜けて行った。所詮ただの銀の環。明日あの森の深くに隠しに行くよ。こんな環がなくたって、きみはぼくのこころにしまっておけばいい。今までだってそうだった、いつでもきみへのこころはしまったままだったから。モノや形にはできない、しない方がよかったんだ。だからもう大丈夫。

 

雨はギターの涙と迷い
淋しささえ 癒してく
過ぎた時間はもう戻せない
それはそうさ 確かに そうだけど

今日もまた雨だ。静かに振る雨が森の木々を濡らして、たちこめる香りがぼくの淋しさを癒していく。あの時のぼくなら、きみをここにつれてきていたかもしれない。いま振り返っても、きみはいない。ぼくはひとり。時間が過ぎていることを感じて、目を閉じたぼくは胸いっぱいに息を吸い込む。あの香りがしたような気がしたのは、最後に香ったあの日のような雨がぼくを濡らしていたからかもしれない。

 

雨はギターの涙と叫び
悲しみという フレーズを
ひとりぼっちでかき鳴らすのさ
ぼくの空に 静かに雨が降る

ぼくはひとり、泣いた。きみが居なくなってから初めて涙を流した。悲しくて泣いた。叫んだ。誰もいない森にはぼくの泣き叫ぶ声だけが響いていた。激しくなった雨がメロディーを奏でるみたいに、ぼくに打ち付けていた。悲しいメロディーだね、あの曲みたいだ。ぼくの声が途切れると、雨は途端に静かになった。ぽっかりと丸く切り取られた空は、ぼくだけの空みたい。好きやで。静かに雨を降らすうす暗い雲に、ぼくのうわ言は届かない。

 

 

 

やだ~~~~~盛大に厨二~~~~~!!!!!
前の妄想記事で書いたように以前から小説っぽいものを書いていたもので、比喩大好き芸人なんだよな~!あと細かいところに実はみたいな設定隠したがる~!でも自分で妄想しててこんな小瀧望いたら拾うな~~~って思った。
基本細かい隠し設定とか説明するのめっちゃ恥ずかしいんですけど考えた妄想聞いて欲しいから解説しちゃいますね(自己満足)。


歌詞的に別れの曲であることはたしかなんだけど、浮気相手っていうのは私が勝手に決めました。「誰にも内緒で最後に呼び出した」っていうのが、秘密の関係っぽくない?私も小瀧くんに内緒で呼び出されたいな~!そしてもはや小瀧望じゃなくていいなこれ。つまり単純な私がリア恋枠から引っ張ってきただけ。


いつもホテルでしか会わなくて、必ず自分が先に出て行ってたから、先に彼女に出られたのが初めてで一人寂しくなる望ワンコ。あーもう会わないんだろうなあと察する。多分先輩の友達とかで知り合ってるので噂は流れてくるわけですね。「最近新しい彼ができたらしい」と。でも実はその彼は自分と知り合う前から彼女が付き合っていた人で、その人も実は本命がいたような人だから、本命と別れて彼女を選んだから公にしたのかなあと考える小瀧くん。「きみがいちばん淋しかった夜」は、その彼に泣かされた夜だったわけです。でも誰にも言ってなかったからそれをただ1人知っている小瀧くんに頼りたかったのに、原因が男だと分かっているからプライドが邪魔して小瀧くんは彼女のそばに寄り添うのを拒んだんですね。浮気相手のくせに(そしてそれを認めてるくせに)プライドが邪魔してる~!馬鹿者~!


ここで唐突に「ギター」出てくるからこれをどうするか迷ったんだけど、彼女が好きだった曲にしました。雨が降るたびにその曲を聞いて一人傷心する小瀧くんどこに転がってますか!!!
きちんと別れが告げたくて彼女を呼び出す小瀧くん。彼女は当然小瀧より小さいので、俯いてしまう彼女の頭頂部を見つめる小瀧くん。思わず「頬に触れ」てしまうんだけど、これ以上長引かせてはいけないと決めている彼女は顔を上げない。それで察する小瀧くん。あのハの字眉毛で黙って彼女の頭頂部見つめてる…濡れた子犬…。
愛のかたまりもそうだけど、「香り」に反応しがちですよね。でも香りに伴う記憶が一番残るって聞いたことある。彼女とは会わないように、忘れようと努めていたのに、ふと駅で知ってる香りとすれ違うんですね。関係を切ったにもかかわらずその浮気相手からもらった香水をまだつけてるって、この女そうとうヤバイ女だなって。それでフラッシュバックしちゃって、しばらくその場に立ちつくす小瀧くん。ドラマでこういう場面って大体突然の雨にうちひしがれてしばらく棒立ちみたいになるんですけど、そんな人駅にいたら絶対心配になりますよね。傘貸しましょうか?ってなる。


ペアリングで、またこの女のヤバイところ出てきちゃう(曲本来の設定はおそらく浮気じゃないからペアリングあってもおかしくないんだけど)。もう一方の彼は彼女がいるからペアリングとか無理で、でも小瀧くんは自分一本だからオッケーってことで作っちゃうっていう。そりゃ小瀧くんもこんな女好きになったら大人にもなりますわ。このへんから小瀧くんの様子がちょっとおかしいですね。


サビの繰り返しって物語にするには難しくて、でも少しずつフレーズが違うんですよねこの曲。ここのサビでは「涙と迷い」なんです。だから小瀧くんは振り返る。ほんの少しだけ、迷いがあるんですね。でも「きみ」はいなくて、ああ時間が過ぎてるんだなあって「ひとりぼっち」だということを確認して、ペアリングを隠すために森に入っていきます。


最後のサビで転調するのが、急に雨脚が強くなっているイメージだったのと、「涙と叫び」になるので激しい雨の中で泣き叫んでいるイメージ。まさに「ひとりぼっちでかき鳴らす」。森の奥、誰もいないこの場所で、やっとは悲しみを爆発させる。今まで「こころにしまって」おいたすべてを発散します。
最後の最後で「ぼくの空に」降るのは「静かな雨」。『ぼくの声が途切れる』こと、『丸く切り取られた空』を見ていること、『好きやで。』が「」でくくられていないこと、『うわ言は届かない』こと。以上のことから結末を想像していただければと思います。

 

この物語において「森」はのメタファーで、「雨」は鎮魂歌のような役割にしました。「でも ぼくはきみをこころにしまっておくだろう モノや形にできない姿で」の部分に若干の狂気を感じてそんな設定にしたけど、これはあくまで私の個人的かつ妄想的解釈です!!!!!あと、愛かたでも雨メロでも「香り」について歌っているところが印象的だったからそれで伏線を、「雨」も全体的に連鎖させてみました。我ながらまあまあ上出来なプロットなのでは…?と自画自賛してみる。
文学部日本文学専攻出身・現代小説のゼミで卒論を書いた私なので、普段から小説の細かい表現に隠された伏線とかを拾いながら読みがちで、自分が書く時もそういう技巧使いたがりなんですけど、自分で書いた文章をこうやって解読していくのは相当恥ずかしいし何様だよってなる。…んですけど思いついてしまったのでどこかに残したくてつい書き残しましたすいません!!!コメントとかもらったことないけどリクエストとか来たら嬉しいな(小声)