not enough

欲しがって ケモノになって

リューンが終わってしまった。

 


「リューン~風の魔法と滅びの剣~」全国5か所、1ヶ月と少しの公演が3月11日に大千秋楽を迎え無事終了いたしました。
じょうくん、和也くん、リューンカンパニーのみなさん、本当にお疲れ様でした。目立ったトラブルもなく、全日程を予定通り走り切れたこと、座長を応援する1人としてとても嬉しいです。


と同時にやっぱり寂しいな~~~とここ数日ぼやっとしています。本人たちは翌日には完全に切り替えてアイドルを全うしていて本当に素晴らしいなって…春松竹観に行けてたら私の気持ちも切り換えることができたんでしょうか。悔しいですが春は完全にお留守番なので次に完全にアイドルのじょうくんを見るのはまたしてもクリパなのかも知れないと思って戦慄しております。それまで私は普段よりしんどさ増量のリューンフローなじょうくんを引きずるしかないのか…12月まで引きずったらもう雑巾みたいにボロボロになるのでは…

 

 

引きずるといえば、じょうくんも和也くんも全く役を引きずらないタイプでしたね。どの公演もカーテンコールで出てくるときには、「リューンフローとリューンダイ」から「藤原丈一郎大橋和也」に完全に切り替わっている。脳みそが、身体が、プロなんだと思いました。2人とも決して楽しいだけじゃない役だし、むしろ重くて苦しい場面がどちらにも課せられていてなかなか難しかったんじゃないかなあと思いますけど、カテコで見せてくれる姿がいい意味でけろっとしていて、なんだか救われました。

と同時に、カンパニーのみなさんに囲まれ、見守られ、ステージの中央の一番前で挨拶をする2人を見て、本当にじょうくんが和也くんと2人で座長をしているんだなあと思って、初めて見たとき、私はなんでか大号泣してしまいました。あの日1番泣いたのはカーテンコールでした。わかってます、おかしいです。いや1幕でも泣いたんですよ、フローが「僕が殺しに行く」って言う場面とか、ダイが滅びの剣に飲み込まれる直前に呼ぶ「リューンフロー!」っていう声とか、泣いたんですよ。2幕は激しい場面が多いし動きまわってるから、涙で見えないともったいないと思って我慢したけど。いや、したのに、カテコでなぜかガチ泣きしました。あの瞬間、あの日あの会場で1番頭おかしかったと思うしカーテンコールで号泣してるのとか自分だけだったと思う…


あの時なんで私はあんなに泣いてしまったんでしょう。スタオベでずーっと拍手しながらずーっと嗚咽漏らしてましたけど、本当に涙が止まらなくて。あれは…母性だったんですかね。母親目線?的な。よくここまで育って…みたいな。まあそこまで言うと大げさですけど。そんな気持ちだったんだと思います。

 

実は公演が始まるまでの時間、藤原担のお友達と、カラオケのプロジェクタールームで藤原丈一郎観賞会をしていたんですね。セットリストはYOLO→なうぇすと→少年たち→High Fiveというフルコース。がっっっつり「アイドル・藤原丈一郎」を楽しむ時間でした。少年たちなんかリアルに100回以上見てると思うんですけど、藤原担として見たのは多分初めてで(当時は小瀧目的で見てたから)。改めて見てみると発見することがたくさんあてすっごい楽しかった。基本的に和也くん探しだったんですけど(笑)、意外とじょうくんの真後ろとかにいたんですよね。意識したことがなかったから、今まで全然気付かなかった。あのステージ上に8人ともいるんだけどみんなバラバラの位置なんだよなあ。あの時のじょうくんが一緒にいたメンバーなんかもう大地しかいないわけで。まとすえリチャ以外の当時のジュニボも…ごっそり。あの少年たち以降、関西の状況はほんとに激動したんだなあと。

あの時、ステッキを持ってLove me babyを踊っていたじょうくんと、マイクすら持たないで所謂「わらわら」で踊っていた和也くんが。今こうして、前に誰も立っていないステージの一番前で、胸を張って、一座の代表としてお辞儀している。

実際のタイムラグは6.7年あるから大きく変化することは当たり前なんだけど、自分がその映像を直前まで見ていたせいなのか、その光景がなんだかすごい胸にきちゃって。だから涙が止まらなかったんだと思います。…まあ、実際のところはなんで泣いてたのか自分でもよくわかりません。今考えると、そういうことだったんじゃないかなって感じ。ほんと、そのレベルで私自身もなぜあんなに泣いたのか謎です。だけど胸がいっぱいになった感覚は日がたった今でも覚えています。

 


私はずっと、自分の担当に舞台のお仕事をしてほしかった。舞台は、歌もダンスも演技も、発声も表現力も、そしてカンパニーとの人間関係も、ありとあらゆることが学べるから。だから自担に一番経験してほしい仕事だった。けど横山さんにも知念くんにもその機会はなくて*1。だからじょうくんに舞台が決まったときすごく嬉しかった。担降りして3ヶ月で、降りたその子に舞台のお仕事が、しかも外部、主演。そんなことがあるなんて。やっぱりこの人に降りて正解だったと思った。私の「好き」は間違ってなかったんだと思った。


終わってしまった今改めて考えると、これがじょうくん1人の仕事ではなく大橋和也と2人での仕事だったことがすごく心強かったし嬉しいことだったなあと、終わった今そう思えます。

1人で主演、1人で座長のほうがすごいことなのかもしれない。成長するのかもしれない。だけどこの「リューン」は2人じゃなきゃダメだったと今なら言える。他の誰でもなく、藤原丈一郎大橋和也の2人じゃなきゃダメだったと思う。大橋和也がいつも大橋和也でいてくれたから、じょうくんも気負いすぎずにいられたんじゃないかな。じょうくんは真面目すぎるし(それがいいところなんだけど)謙虚すぎるし(いいところなんだけど…)自分の事より人の事話したがるから(いいところなんだけど……)。じょうくんのことを「かっこいい」「すごい」と素直に褒めてくれる人が隣にいることですごく自信になったんじゃないかな。

カテコで先に挨拶するのは和也くんで、その和也くんがもう全然、まるっきり、リューンダイから大橋和也に戻ってるから、じょうくんも藤原丈一郎に戻って挨拶できてたんだと思う。いい意味で気が抜けるというか。グダグダですっとんきょうな大橋らしい挨拶(褒めてる)を聞きながら首を傾げるじょうくんは「しゃあないなあ」って呆れた顔してたけどなんか嬉しそうだったし、舞台中はずっと張ってる気持ちが少し緩む時間だったんじゃないかな。そういうのが毎回あるから、毎回しっかり気持ちを切り替えて臨むことができていたんじゃないかって、勝手に解釈してる。そして和也くんはそのすべてを無意識でやっているから本当にすごい*2。まさに天真爛漫。「飾らず自然のままの姿があふれ出ているさま。生まれつきの素直な心そのままで、明るく純真で無邪気なさま。」っていう辞書の言葉がそのまま飛び出してきたかのような、そんな大橋和也が、じょうくんの相方として今回一緒に選抜されて私はすごく嬉しかった。公演が始まる前にじょうくんが言った「ベストパートナー」という言葉。ちょっと言い過ぎなんじゃない?って思ってたけど、全然そんなことなかった。2人は間違いなく、ベストパートナーだよ。


再演…あるのかな、あってほしいな。でも舞台やミュージカル自体ほぼ初体験だった私には再演ってどんな感じなのか全然わかんない。同じものをやるなんてとんでもないプレッシャーだろうし、何かが違わないとお客様は来ないし、でも何かが違うとそれはもう同じ作品とは言えない気もするし。舞台の再演って、未知の世界。でもすごいことだっていうことはわかるから、もし実現するならしてほしいし必ず足を運びたい。

共演者の皆様が各々で今回の感想を書いてくださっているブログで、当たり前に2人の話題が出てくるのだけど、「真っ直ぐ」「謙虚」「純粋」「ひたむき」と、皆様そんな言葉で2人のことを表してくれてる。この2人だから引っ張ってもらえたんだと。座長が愛されている素晴らしいカンパニーだなって思った。こんなステキなカンパニーの皆様にまた出会える、その時が来るといいな。

 

じょうくんの初主演舞台が「リューン」でよかった。作品ごと、世界観ごと、カンパニーごと愛せる作品でよかった。そう思います。本当にお疲れ様。

 

 

 

リューンのストーリーについての個人的な解釈と、じょくんがフローを演じたこと、和也くんがダイを演じたことの感想も書きたいと思ってるのでしばらくリューンについての懐古にお付き合いください。(しばらく現場ないから寂しさを埋めたいんだ許して)

*1:知念くんにはJWがあったけどあれはまた別だし、横山さんも去年主演やったけどもう担当ではないから

*2:計算なら計算でそれもまた本当にすごいけど